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【英語外部試験利用入試】英語試験が免除される!【その考えは危険です】


大学の受験方式が、どんどん複雑化してきましたね。

中でも興味深いものとしては「英語外部試験利用入試」があります。

大学進学を考えている者であれば、この入試制度を耳にしたことはあるでしょう。

しかし、現役高校生の中には「この入試方法を利用すれば、筆記試験が免除される!」と思い込んでいる者がいます。

その認識はとても危険です!

今回は「英語外部試験利用入試」についてまとめていき、正しい認識を持って受験に臨んでほしいと思います。

この記事では、英語外部試験を利用した入試を受ける学生向けに、次の3点を解説しています。

  • そもそも英語外部試験利用入試とは何か
  • 英語試験が免除という考えがなぜ危険
  • 志望する大学の英語外部試験の優遇具合の確認方法

3分ほどで読める記事ですので、どうぞお付き合いください。

本記事の内容
  1. そもそも「英語外部試験利用入試」とは
  2. 「英語外部試験利用入試」2019 年実施大学一覧
  3. 大学一覧表の見方【解説】
  4. 実際に確認してみよう!
  5. どの外部試験がオススメか
  6. まとめ

そもそも「英語外部試験利用入試」とは

英語の4技能(読む・聴く・書く・話す)をはかる試験で、ある基準以上の得点を取った人が大学入試で優遇されるという制度です。

優遇される度合いは、各大学で異なります。

  • 出願できるようになる
  • 英語の試験に加点される
  • 英語の試験が得点換算される - 英語の試験が免除される

詳細は <大学一覧表の見方【解説】> で説明します。

ポイントは、④ を採用している大学が、あまりないということです。つまり、「資格を持っている」=「大学の英語試験が免除」とはならないことがほとんど!だということです。

「英語外部試験利用入試」2019 年実施大学一覧

2019 年度の入試では、私立 88 大学・国公立 19 大学のさまざまな学部で外部試験の利用が実施されています。

英語外部試験利用入試を採用している大学一覧(駿台調べ)

この入試スタイルを実施する大学は、毎年増加しています。将来的には、ほとんどの大学で実施されていくことになるでしょう。

大学一覧表の見方【解説】

では、上記のサイトから一覧表を見てみましょう。チェックのポイントを紹介します。

一覧表のチェックポイント
  • どの「大学」「学部」で利用可能か
  • どの「入試方式」で利用可能か
  • どれくらい優遇されるのか
  • どの「英語外部試験」が使えるか

大学一覧表の見方

① どの「大学」「学部」で利用可能か

自分が志望する「大学」「学部」があるか確認しましょう。

もし志望校が載っており、英語外部試験結果の条件を満たしていれば、入試で優遇を受けることができます。利用できるものは、たっぷりと利用しましょう。

② どの「入試方式」で利用可能か

一覧表の「方式」で確認してください。

外部試験の結果を利用できる入試は、大学によって異なります。

「センター試験」や「一般試験」で利用できたり、「英語外部試験利用」という名の入試方式があったりします。

③ どれくらい優遇されるのか

一覧表の「利用方法」で確認しましょう。次のように分類されます。

入試優遇の4パターン

| ---- | ---- | | ⑴ 出願条件 | 大学に出願できるようになります。条件を満たしていなければ、その大学の学部を受験することができません。 | | ⑵ 得点加点 | 大学の英語試験の結果に、プラスの加点がされます。加点の度合いは、大学によって異なります。 | | ⑶ 得点換算 | 大学の英語試験を受けずに、外部試験の結果を得点化し利用することができます。英語試験を受けることも可能で、外部試験結果の得点と「どちらか高い方の得点」を採用してくれる大学がほとんどです。 | | ⑷ みなし満点 | 条件を満たしていれば、大学の英語試験が100点とみなされます。 |

大学一覧表を見ればわかりますが…

「みなし満点」を採用している大学は、私立16大学、国公立8大学です。

これは多いとは言えませんよね。

また、「みなし満点」になる条件も決して低くはありません。基本的に、英検準1級相当の結果が求められます。

そのため、外部試験に力を注ぐだけではダメです。

一般試験に向けコツコツと勉強することも忘れずに!

④ どの英語外部試験が使えるか

一覧表の「利用する資格・試験」を確認してください。

大学別に、どの外部試験結果が利用できるのかが載っています。

利用できる資格には条件が記載されています。その条件を満たせば、入試時に優遇を受けられます。

実際に確認してみよう!

札幌学院大学を例に実際に確認してみます。

⑴ 一覧表で「❶ 学部」「❷ 方式」「❸ 利用方法」を確認

一覧表で「❶ 学部」「❷ 方式」「❸ 利用方法」を確認

一覧表より、学部の指定は特になく(=全ての学部が対象)、入試方式は一般が対象で、得点換算形式だということが分かります。

「❶ 学部」・・・特になし 「❷ 方式」・・・一般 「❸ 優遇具合」・・・得点換算(複数基準)

⑵ 大学ホームページ  → 「受験生の皆様へ」をクリック

大学ホームページ  → 「受験生の皆様へ」をクリック

⑶「入試情報」→「学部入試情報」をクリック

「入試情報」→「学部入試情報」をクリック

⑷ 該当する「❷ 方式」をクリック

「入試情報」→「学部入試情報」をクリック

札幌学院大学の場合、「❷ 方式」は「一般」だったので、「一般入学試験」をクリックします。

どの入試方式で利用可能かは大学ごとに異なりますので、事前に「❷ 方式」を確認しておきましょう。

⑸「英語外部試験の利用について」をチェック

「英語外部試験の利用について」をチェック

ページの真ん中らへんに英語外部試験の利用に関する情報が記載されています。

札幌学院大学の場合、「❸ 利用方式」は「得点換算」でしたね。 これが得点換算表になります。ここで詳細が確認できます。

この表を確認してみると、英語検定準1級で「100 点」に換算されるようです。やはり、高得点に換算される条件は、満たすのが簡単ではなさそうですね。

今回は北海道学院大学を例にみてみましたが、他の大学においても「100 点」換算のハードルは非常に高いところが多いです。

したがって、外部試験利用入試を検討している場合でも、一般試験の対策まで行った方がベターでしょう。

なお、記載事項を読んでいくと、次のような内容が書いてあります。

英語外部試験のスコアを出願時に申告した場合も本学一般入学試験科目「外国語 ①」を受験できる。その場合は、より得点の高い方を合否判定に使用する。

外部試験を利用しても、一般試験を受けることができるようです。一般試験の対策は、無駄にならないということですね。

ただし、これは大学によって異なりますので、事前のチェックをお忘れなく!

どの外部試験がオススメか

試験の受けやすさ、対策のしやすさを考慮すれば、オススメは「英語検定」を受けることです。

理由は次の通りです。

  • 「英語検定」を外部試験利用入試に採用している大学が多い
  • 自分が通っている高校でも気軽に受験できる
  • 対策の参考書が充実している

なお、英語外部試験はさまざまな種類があります。

  • ケンブリッジ英語検定
  • 実用英語技能検定
  • GTEC / GTEC for Student
  • IELTS
  • TEAP
  • TEAP CBT
  • TOEFL iBT
  • TOEIC L&R / TOEIC S&W

各試験の詳細は、下記の記事でも紹介しているので、気になる方は目を通してみてください。

もちろん、英検以外にも外部試験を利用できます。自分の適正にあった外部試験を選んで受験をしましょう!

まとめ

今回の記事をまとめます。

①「外部試験利用入試」を実施している大学を一覧で確認 → チェックポイント4つ・大学ホームページを確認しましょう

② 英語資格を持っていても、一般試験(英語)が必ず免除されるわけではない → 外部試験に力をいれるだけでなく、一般試験の対策もしましょう

2020 年1月で、センター試験の英語が廃止となり、2021 年1月から外部試験の結果をもとにした入試と変更になりますね。(実際は、数年間センター試験の英語は残りますが。。。)

この変化に応じて、大学側も英語の外部試験結果をもとにした入試を増やしてきています。

しかし、外部試験の結果で英語試験が免除されるようになるには、まだまだ時間がかかるようです。

入試状況は急激に変化しますので、常にアンテナを高く張っておきましょう!

  • どの「大学」「学部」で利用可能か
  • どの「入試方式」で利用可能か
  • どれくらい優遇されるのか
  • どの「英語外部試験」が使えるか

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