【新人教師必見】初めての英語授業で失敗しないための準備・手順を紹介!
- 明日は教員になって初めての授業だぁ…
- 生徒の前で上手に授業ができるか心配…
- どんなことを言えばいいのか…
- 授業をどういう風に乗り切ろう…
- ちゃんと英語で話せるかなぁ…
- 失敗しないためにはどうすれば?
このような不安に答えます。
実は、私も初めての授業で失敗し、それが尾を引いて1年間授業どころではなくなってしまった経験があります。1年間苦しい思いをし、初回の授業がどれほど大切かを痛感しました。
そこで、本記事では「授業で失敗しないための心構え」をまとめ、初回授業の過ごし方について言及します。
- 初めての授業で失敗しないための最低限の準備と心得
- 授業で絶対にしてはいけないこと
- 経験からわかる、初めての授業を乗り切る最強手順
- 最後に
❶初めての授業で失敗しないための最低限の準備と心得
初めての授業で緊張するのは当たり前
初めての授業では、どんなに回数を重ねても緊張はするものです。
でも、それは生徒も同じ。教師と生徒双方の緊張感をほぐしながらも、1年間授業をどのように進めるのか説明することが大切です。
することをリストアップ
授業中ではやるべきことがたくさんあります。
ですが、全てやろうとすると時間が足りずに中途半端になってしまうことがあります。初めての授業では何をすべきで、何を後回しにしてもよいのかを考えましょう。
- 挨拶
- 宿題回収
- 英語のアクティビティ
- スモールトーク
- 単語の意味確認
- 本文の音読
- 文章読解
授業中にすることを全て列挙した後に、優先順位づけを行いましょう。作成したリストは印刷して、授業に持っていきましょう。自信に繋がりますよ!
指導案の作成
指導案は授業の方針。言わば航海で迷わないために必要な羅針盤的存在です。
授業に慣れるまではしっかり作りましょう。私は初回の授業では必ず指導案を作成しています。指導案に必要なことは「活動内容」、「時間配分」の2つで十分です。
詳細を作っても、なかなか指導案通りに授業はできません
なので、詳細は省いて簡易的な指導案で結構です。また、細部にこだわりすぎると臨機応変な対応ができなくなります。
私は10〜15分程度で簡易指導案を作成します。参考までに授業進行表を載せます(※研究授業ではしっかりとしたものを作ってくださいね)。
活動(時間) | 詳細 |
---|---|
Greeting (1min) Take attendance (5min) | ①あいさつをする ②Say Yes or Here 【時間厳守と挨拶の徹底】 |
Self-introduction (5min) | ①名前・呼んでほしい名前・出身・住んでいる場所 ②趣味・特技・好きなこと ③留学について (United States) |
Introduction of the class Ⅰ (15min) | ①ファイルの配布 ②シラバス配布 ③授業スタイルについて-Golden Ruleを配布- 【記名の例を黒板に書く】 |
Mini Game (8min) | Do you know how to do “じゃんけん” in English? ”Rock, paper, scissors, go!” ②あいこは? “1-2-3!” |
Introduction of the class Ⅱ (10min) | ①教科書の確認・記名をさせる ②授業道具の確認-5点セット (a)教科書 (b)ファイル (c)筆記道具 (d)瞬間トレーニング (e)辞書 【とじ穴補修シールを勧める】 |
Submission (5min) | ①春休みの課題提出 レポート用紙に組・番・名 確認→回収 |
Review (1min) | 次回の授業に向けて準備するものを確認。授業5点セットを忘れずに! |
自己紹介は簡潔に
初めての授業では、英語の教員らしく、英語で自己紹介できるといいですね。
あらかじめ話す内容を決めておき、スラスラと英語で発話できるまで、音読練習することをお勧めします。生徒の集中力も考え、1~2分程度で終わらせられるといいと思います。
参考までに自己紹介で使える英文を用意しました。①~⑩のパーツを好きに組み合わせて使ってください。下線部は自身のことについて書きましょう。
① | Greeting | Hello, everyone. / Hi, everyone. |
② | Name | My name is __. Please call me Mr./Mrs. __. |
③ | School Experience | This is my __ year at _ high school. |
④ | Age | I am __ years old. |
⑤ | Hometown | I am from __. / I come from __. I live in __. |
⑥ | Family | There are 5 people in my family, my father, my mother, my older sister, my younger brother and me. Also, I have one dog, and two cats. ※家族のことを詳しく説明してもよい |
⑦ | Hobby | My hobby is ___. / My hobbies are ____ and ___. I like to __. / I like __. |
⑧ | Favorite | My favorite sport is baseball. I like to play baseball. I have played baseball since I was a junior high school student. |
⑨ | Experiences abroad | I have been to many countries, for example, _ and _. |
⑩ | Concluding | I’m looking forward to studying with you. Nice to meet you! / Thank you! |
Hello, everyone. My name is Eng Lissu. Please call me Mr. Lissu or Eng Sensei. This is my first year at TN high school. I am from Kanagawa, but now I live in Tokyo. Now, I am 22 years old. There are 5 people in my family, my father, my mother, my older brother, my younger sister, and me. My father works at a printing company. He works hard every day. My mother is from China. She can speak Japanese, English, and Chinese… My hobbies are to read books and watch movies. If I have a free time, I like to do these things. My favorite sport is baseball. I like to play baseball. I have played baseball for 10 years. Shohei Otani is my favorite baseball player. I have been to many countries, for example, the Unite States and China. I’m looking forward to studying with you. Nice to meet you!
教員は信頼勝負
英語の自己紹介で躓いたり、どもっていたら格好悪いですよね。
生徒はそういう姿を敏感に見ています。生徒に「やっぱり教師はすごい!」と思わせるために、些細な努力を怠らないことが大切です。
成績評価は一番の信頼ポイント
成績評価については、おそらくほとんどの生徒が気にしている内容だと思います。
どのように成績を評価するのかは、初回の授業で必ず明言しておきましょう。
また、成績評価については厳正かつ公平な姿勢を示すことも大切です。生徒が不公平さを感じてしまった時点で、教員に対する不信感へと繋がってしまいます。
❷授業で絶対にしてはいけないこと
基準がブレる、基準を変更する
若手教員がよくやる致命的なミスです。
評価基準を変えたり、提出期日を伸ばしたりをし続けると、しっかりと期日を守っている生徒からの信頼を失う可能性があります。
もちろん、ある程度は認めても、初めに設定した基準・期日をあまり変えない方がいいです。
質問に答えすぎる
生徒も興味本位でついついプライベートなことまで質問してきます。
そんなことまで答えたらキリがありません。答えたくない質問や失礼なことを聞いてきたら、「それは答えないよ」と態度で示しましょう。
生徒との距離が近づき過ぎてしまわないように注意が必要です。
生徒に寄り添い過ぎ、距離感ゼロ
初任者はこれで必ず悩むはずです。
年が近ければ近いほど、生徒たちも勝手に寄ってきますが、一線を引けないととんでもない結果を生んでしまいます。初めての授業で生徒と仲良くなりたい気持ちは分かりますが、グッとこらえましょう。
なぜ距離感ゼロになってしまうのか
結論から言うと、怒ったり注意することができないからです。
人は誰でも嫌われたくないと思うもの。私も初めはそうでしたが、ダメなものはダメと言えないと辛くなるのは自分なんですよね。
ダメなものはダメ!と言えるようにするには?
これが超重要!注意ができなくなってしまうのには理由があるわけです。
なぜ注意できなくなってしまうのか?
それはズバリ。。。ルールがないからです!
ルール設定が超重要
例えば、初めは授業中に他の教科の勉強をしていても何も言われなかったけど、1ヶ月後に同じことをして先生から怒鳴られたら、どう思いますか?
「え、ダメなの?」と、なりませんか?
教師側からすれば、そんな態度を生徒に取られたらもっと頭にきてしまいようですけどね(笑)
でも、まずは生徒にそうさせないこと、そしてそれをしたら絶対に許さないという姿勢を明確にしておかなければダメです!そのために、授業中のルール設定が大切なんです!
初めての授業でも、ルール設定はしっかりと行いましょう。これができないと、簡単に「学級崩壊」「授業崩壊」を引き起こします。新米教師の場合、次の記事も一緒に読むことを強く推奨します。
破ってはいけない “Golden Rule”
私は「授業中にしてはいけないこと」を初回の授業で必ず生徒に伝えています。
それが “Golden Rule”(黄金のルール)です。以下がその内容ですので、参考にしてください。
- 時間厳守・提出期日厳守
- 飲食厳禁
- 授業中の他教科の勉強禁止
- 失敗を恐れない
私は④で怒ったことはほとんどありません。
たまに、授業に消極的な生徒に “Don’t be afraid of making mistakes!” と言ってアクティビティに参加させることがあるくらいです。
❸経験からわかる、初めての授業を乗り切る最強手順
初めての授業は以下の手順を守れることで乗り切れます。その手順を簡単に紹介します。
初めての授業手順① Greeting -あいさつ-
生徒たちに今日の調子を英語で聞くのがいいでしょう。
天気や曜日を聞くのもいいかもしれません。How are you today?、How is the weather today?のように簡単な英語で聞きましょう。
初めての授業手順② Take attendance -出席確認-
名前を呼ばれたらどのように英語で返事するかを確認します。
私は生徒の顔と名前を覚えたいので、時間がかかりますが、初めのうちは一人一人の名前を呼んで出欠をとります。
初めての授業手順③ Self-Introduction -自己紹介-
名前、趣味、好きなことを英語で紹介しましょう。
海外の経験があれば、それも述べると結構聞いてくれますよ。でも、自慢は控えましょう。
初めての授業手順④ Introduction -授業について-
授業の説明はこんな感じです↓
- シラバス(授業概要)を配布し、年間の予定をざっくり確認
- 成績評価について説明。赤点とは?平常点とは?など解説
- “Golden Rule” を配布
- 授業で使用する教材に記名(意外に大切)
- 必要な持ち物の確認
こんなことをしているとあっという間に20分は過ぎてしまいます。
全部一気にやると生徒も疲れてしまうので、間に英語の活動を入れるといいかもしれません。
初めての授業手順⑤ Small Activity -英語の活動-
生徒の身近なことを英語でやってみると効果的。
「じゃんけん」や「あっち向いてホイ」を英語でやると楽しんでくれます。簡単な「自己紹介」をさせてもいいかもしれません。
初めての授業手順⑥ Submission -課題回収-
春休み中に宿題を出しているのであれば、初回の授業で回収するといいでしょう。
回収日がずるずると延期になるのが一番ダメです。
初回授業の流れはざっくりと以上のような感じです。初回から教科書の内容に入ることはあまりありません。
英語の授業の場合、初回は英語をあまり使わなくていいかと思います。
簡単な指示くらいは英語でしてもいいかもしれませんね。とにかく、初回の授業は1年間の方針を決める大切な時間です。成績評価、ルール設定には厳しい姿勢で臨みましょう。
❹最後に
自信を持って
英語の先生として、胸を張って教壇に立つことが大事です。
たとえ初めての授業であっても、たとえ貴方が若くても、教員歴が浅くても、生徒はもちろん貴方のことを先生として見ています。大人らしく、堂々とした態度でいましょう。
スキルアップの努力を惜しまないで
少しでも自信をつけるためには些細な努力を続けていくことが大切です。日々の授業をよりよくするためには、自分のスキルアップを忘れてはいけません。
英会話、英語資格にどんどんチャレンジしましょう。TOEICの高いスコアや英検の資格があれば、自信に繋がります。
私たち英語教師が絶対に怠ってはならないこと、それは英会話学習です。
あなたがALTと英会話が上手く出来なかったり、発音があまりにも汚いと、生徒からの信用はガタ落ちしてしまいます。
英会話って少しやらないだけで、すぐに喋れなくなりますから怖いですよね。
時間に余裕がある方は英会話教室に通うのはいかがでしょうか?
目指せ!オールイングリッシュ授業
初めのうちは、一刻も早く、人の前に立って授業することに慣れるよう努力してください。
そして、授業に慣れてきたら、オールイングリッシュ授業を目指していきましょう!
「英語で英語を教える」って聞くと難しく聞こえますが、方法とモデルを知れば誰でも簡単に実践可能です。
次の記事では「訳読式授業から抜け出す、オールイングリッシュ授業術」について紹介していますので、オールイングリッシュを目指している方はぜひ参考にしてください。
WRITTEN BY
りっすん@英語教師
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