平成32年度大学入試で英語試験はどう変わるのか
平成 32 年度大学入試(すなわち 2021 年 1 月の大学入試)では、従来のセンター試験から大学入学共通テストに変わります。
センター試験から変わるといっても何が変わるのか、今までの勉強のままでいいのか気になりますよね。英語試験に着目して、大学入学共通テストで何がどのように変わるのか紹介します。
大学入学共通テストは共通テスト+外部試験
平成 32 ~ 35 年度の大学入試(西暦で 2021 年 1 月~ 2024 年 1 月実施)では、従来のセンター試験から大学入学共通テストというものに変わり、英検のような外部試験の活用が導入されます。
大学入学共通テストは、共通試験(2技能)+外部試験(4技能)となります。ここで技能というのは【① 読む、② 聞く、③ 話す、④ 書く】のことを意味します。つまり、【① リーディング、② リスニング、③ スピーキング、④ ライティング】です。
受験者は全員、センター試験のような受験者共通の試験と、英検や TOEIC のような外部試験を受験しなければなりません。共通試験は大学入試当日に受験しますが、外部試験は大学入試前に各自で受験し、スコアを提出することになります。
共通テスト(2技能)とは
従来のセンター試験と同様、リスニング+リーディングの試験です。2技能というのは、リスニングとリーディングの能力ということです。
大学入試センターは全国の高校・中等教育学校に協力してもらい、プレテスト(試行調査)を実施し、共通テスト作成の方針等を決定していくために必要となるデータの分析・検証を行うようです。
画像は大学入試センターの「大学入学共通テスト」における問題作成の方向性等と本年11月に実施する試行調査(プレテスト)の趣旨について(平成 30 年 6 月)より引用
つまり、共通試験の内容はプレテストの結果を踏まえて決まります。大手予備校の代々木ゼミナールではプレテストの内容から、共通テストがどのような内容になるか分析しています。 とても参考になるため、一度目を通すといいでしょう。リスニングとリーディング別に詳細がまとめられています。それぞれの特徴は次の通りです(代々木ゼミナール資料より引用)
- 音声が2回流れる問題と、1回しか流れない問題がある
- 6つの大問から成り、センター試験のリスニングよりも多い
- メモを取りながら解く問題や、音声を聞きながら解く必要のある問題がある
- アメリカ英語だけでなくイギリス英語も使われている
- 当てはまる選択肢を全て選択させる問題がある
- 発音・アクセント問題、4択式の文法・語法問題、語句整序問題などはなくなり、読解力の測定に特化した問題となっている
- センター試験に比べて総語数が 900 語程増え、分量が多い
- 本文と選択肢の内容を照合するだけでなく、複数の意見を整理する力や英文の構成を把握・要約する力が求められている
- 当てはまる選択肢を全て選択させる問題がある
- 設問文などは全て英語表記
外部試験(4技能)とは
外部試験(4技能)とは、スピーキング・ライティング・リスニング・リーディングの4つ全ての能力を図る試験ということです。外部試験の結果は、高校3年生の4~12月に受験した2度までの試験結果を使えるとのこと。
大学入試センターに認められている外部試験は合計8種類あります。皆さんご存知の外部試験としては英検がありますが、文部科学省が定める外部試験としての要件を満足するために、英検の受験方式も新しくなっていますので注意が必要です。これらは下記の記事に詳しくまとめられています。
36 年度からはどう変わる?
36 年度入試については、32 ~ 35 年度入試の運用を踏まえて、共通テスト+外部試験のままで実施するか、あるいは共通テストを廃止し外部試験のみで実施するなど、変わる可能性があります。32 ~ 35 年度入試は入試変革の移行期間のような立ち位置のため、36 年度移行どうなるかは文部科学省および大学入試センターの発表を待つしかありません。
結局、なにを準備すればいいの?
受験生は次の項目を準備しておきましょう。
どの外部試験を受けるかを決める。
色々種類がありますが、どれか1本に絞っておきましょう。大学進学後に留学などを考えていない方は、とりあえず英検でいいでしょう。
高校3年生までに外部試験対策
同じ英語といっても、共通テストと外部試験では問題の傾向や内容は当然違いますので、受験シーズンという忙しい時期に、両者の勉強を並行することは難しいでしょう。高校3年生までに外部試験対策をしっかりやっておくと、受験シーズンで楽ができるはずです。
スピーキング対策をしっかり
おすすめはオンライン英会話です。スピーキング能力が向上しますし、スピーキングが上がるとリスニングも当然上がりますので、一石二鳥です。実際の英会話をやらないで、参考書だけでスピーキング能力を上げることは難しいと思います。
なお、実際に店舗でレッスンを受けることができる英会話のイーオンですと週1回で月額1万円かかりますが、オンライン英会話大手のレアジョブですと、週2回で月額5千円です。最近はオンラインで受けられる格安英会話が増えているので、学生はオンライン英会話が良いと思います。
今すぐやるべき、たった2つのこと
あれこれ考える前に次の2つを今すぐにやるべきです。
- 英検を受ける
- オンライン英会話の無料レッスンを受けてみる
① 英検を受けましょう
外部試験は色々ありますが、英検でいいので受けてみましょう。一度受けておけば、どういう風に申し込むのか、テストの内容、勉強量など大体つかむことができます。
② オンライン英会話を体験しましょう
いきなり英会話なんて無理……と不安になると方が多いと思いますが、レアジョブでは英語を一から勉強したい主婦も利用しているため、英語がどれだけ苦手でも、しっかりサポートしてくれます。これも一度受けてみないと分かりませんよね。
以上、大学入学共通テストの英語試験について紹介しました。結論として、外部試験とスピーキングの勉強方法をあらかじめ知っておくと、後で役立ちますよ。
WRITTEN BY
りっすん@英語教師
Follow教師歴7年目🇬🇧英検1級取得🇺🇸教師が幸せになれば子供たちも幸せになるはず🌸教育現場を変えていき明るい未来を作っていきたい🗽ブログ・YouTubeで英語勉強法・教育現場について発信中📖🎥