【ブラック部活動】避け方・上手な付き合い方【方法を紹介】
「部活を持ちたくないなぁ…」
「毎日、部活動の指導がしんどいなぁ…」
「休日・祝日は休みたいなぁ…」
部活指導って、本当に大変ですよね。
その忙しさからか、「部活指導=ブラック」と考えている方が多くいます。
そこで今回は、教員を苦しめている部活動の 「避け方・上手な付き合い方」について言及します。
- 顧問就任の回避方法【拒否でOK】
- 部活動顧問の知っておくべき問題点
- 良い解決策を考えよう【上手な付き合い方】
顧問就任の回避方法【拒否でOK】
本気で嫌なら、断ってOKです。
自分の人生をムダにしてまで、部活動を引き受ける義務はありません。
実際に、家庭の事情などで部活動の顧問を外れている教員もいます。
実際は避けられない?
残念ながら、部活顧問から完全に外れるのは難しいです。
- 部活動が学校に存在しているため
- 「部活動=教員が顧問」という考え方のため
- 「顧問就任=職務命令」であるため
顧問就任 = 職務命令
職務命令とは、公務員の職務に関して、職務上に上司が発する命令のことです。
教育現場で言えば、上司というのは管理職(校長・教頭)であり、教育委員会・文部科学省のことを指します。
職務命令には法的根拠あり?
地方公務員法32条(法令等及び上司の職務上の命令に従う義務)
職員は、その職務を遂行するに当たつて、法令、条例、地方公共団体の規則及び地方公共団体の期間の定める規程に従い、且つ、上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。
と、記載されています。
「ん??どういうこと」と思った方もいると思いますが…
つまり、管理職の職務上の命令は、絶対遵守しなければなりません。
顧問就任も、命令されれば逆らうことはできないというわけです。
問題点:時間外労働
ここで問題が浮上してきます。
部活動を見るとなると、勤務時間を超えてしまいます。
さすがに管理職も、勤務時間労働を命令することはできません。
そのため、「勤務時間内での部活を見てください」というスタイルでお願いするわけです。
「勤務時間内で部活指導をおこなってください。」
「でも、勤務時間内に済ませるってムリじゃね?」
というのが現場での問題点です。
現在では、「部活就任=時間外労働確定」という図ができていて、部活指導で時間外労働が増えてもほぼ無償のため、部活動の在り方にたくさんの人が疑問を抱いています。
部活動がなくなっている学校数増加
実際、顧問になりたくない教員が増えているために、部活動がなくなってきている学校もあります。
「生徒がやりたくても、部活ができない」となっているようです。
教員の働き方改革を優先するか。
生徒のために部活を残すか。
難しい問題ですね。
結論:やっぱり逃げられない
話を戻します。
結局、部活動が存在する限り顧問・副顧問からは逃げられそうにありません。
なので逃げることよりも、より自分が過ごしやすくなるための方法を考えましょう。
部活動顧問の知っておくべき問題点
なぜ、部活動の顧問になりたがらないのでしょう。
- 拘束時間が長い
- 専門外も指導
- 責任は全て顧問というプレッシャー
- 体罰・暴言 → SNS で即行拡散
① 拘束時間が長い
「平日:残業代 → 0円」
部活を持てば、勤務時間外の労働が増えてしまいます。知っての通り、勤務時間を超えても残業代が出ることはありません。そのため、平日は勤務時間を超えて部活動の指導をしても、残業代は0円です。
「休日:4時間以上 → 3000円程度」
休みの日も部活動で潰れてしまい、プライベートの時間を過ごすことができません。土・日・祝日の部活動指導では、少しばかり特殊業務手当が出ます。しかし、4時間以上の勤務で、約3000円程度です。それ以上長く勤務しても、金額は変わりません。大会引率で1日指導する時もありますが、それでも3000円程度です。高校生のアルバイト以下の給料ですね。
休日勤務で約3000円をもらうくらいなら、1日しっかりと休みをとりたいですよね。
② 専門外も指導
未経験の分野でも、教員が顧問として指導せざるを得ないのが現状です。
これが教員としてもっとも苦痛なことでして、自分の専門分野以外を教えるって相当苦労します。
子供からも親からも期待されてしまうので、つい責任を感じてしまいます。
③ 責任は全て顧問というプレッシャー
練習試合・大会などで外部へ出なくてはいけない時、必ず顧問が引率しなければなりません。
また、部活動中に生徒が怪我をしたり事故が起きてしまったりした場合、全ての責任を顧問が負わなければなりません。怪我の処置が少しでも誤ったり、病院への通報が少しでも遅れたりすれば、大問題になってしまいます。
2017 年では、「陸上部のハンマーがサッカー部生徒の頭に当たり、病院搬送後死亡。現場に顧問不在」というニュースで世間を賑わせました。ニュース中の校長の発言からわかるように、部活監督の責任は顧問にあります。校長だって助けてはくれません。このような問題が起きてしまったら、教員を続けることなどできなくなります。
④ 体罰・暴言など → SNS で即行拡散
もちろん「体罰」「暴言」は NG です。
しかしつい指導がいきすぎて、声を荒げてしまうことだってあるでしょう。
自分ではそこまで意識して言ったつもりがなくても、生徒・保護者から「暴言だ!」と訴えられたり、少し体に触れただけで「体罰だ!」「セクハラだ!」と言われる時代なんです。
そして問題が起きれば、すぐに SNS 行きです。
自分の身を守ろうと思ったら、部活動の顧問なんて持とうって思わなくなりますよね。
良い解決策を考えよう【上手な付き合い方】
顧問の負担を軽減するための方法を4つ解説します。
- 【ガイドラインに従う】適度に OFF を作ろう
- 【誠意を見せる】保護者の理解を得よう
- 【助け合いの精神】教員同士は仲良くしよう
- 【外部コーチを雇う】部費を徴収しよう
①【ガイドラインに従う】適度に OFF を作ろう
部活動ガイドラインが提唱されたのは知っていますか?
- 週休2日にする
- 長期間のOFFを設定する
- 練習時間は短めに
こんな内容です。
このガイドラインに沿って部活動に携われば、負担も軽減されると思います。
顧問・副顧問で協力をして、部活の監督日を振り分けてもよいでしょう。そうすれば、単純に負担が2分の1で済みます。
とにかく体は資本です。自分の大切な体を壊しては意味がありません。教員、生徒ともに適度な休息をとりましょう。
②【誠意を見せる】保護者の理解を得よう
保護者は最強の味方です。
保護者の理解を得ることができれば、部活運営はものすごく楽になります。
保護者の心をグッと掴むには…
- 年1回、保護者との飲み会を開く
- 練習会、練習試合、大会に招く(そのための連絡)
- 練習試合、大会などであった時にあいさつ&雑談
- 生徒の部活動での活躍を伝える(電話でも可)
とにかく子供達のために「私も頑張っていきます!」という姿勢を見せることが大切です。保護者も誠意を感じることができれば、おのずと部活動への理解もしてくれると思います。
③【助け合いの精神】教員同士は仲良くしよう
顧問は1人ではありません。
最低でも副顧問が1人はついてくれます。自分だけで運営が厳しいようであれば、お互いに協力しあっていきましょう。
どうしても部活の監督が出来ない時や、代わりに引率に行ってもらう時などにお願いできると、精神的にとても楽になります。
しかし、全部を一方に押し付けるのはいけません。お互いにギクシャクした関係になってしまい、最後には協力を得られなくなってしまいます。そうなると学校の仕事にも支障がでるので、教員同士では良好な関係を保つよう心がけましょう。
④【外部コーチを雇う】部費を徴収しよう
週1回、専門家に来てもらえるだけでも全く効果は違います。
もし、自分が専門家ではなく、保護者や生徒から不満がでているようであれば、生徒から部費を徴収して外部コーチを雇うのも1つの手です。
外部コーチを雇うには、保護者の理解を得る必要があります。そこまでする必要がないのであれば、現状を受け入れてもらうしかありません。
外部コーチを雇えるのであれば、技術指導は全て任せましょう。そうすれば、自分自身の負担が相当軽くなります。
まとめ
教員になる以上、部活動の顧問を持つことからは逃げることができません。
自分の時間を、ある程度は部活動に捧げることを覚悟しましょう。
しかし、よりよい方法を考えれば、負担を軽くすることはできます。
困った時は助け合いが大切です。部活を任されても落ち込まず、自分が楽しむための策を講じましょう。
WRITTEN BY
りっすん@英語教師
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