教科書問題で騒がれている教育勅語とは何なのか。
柴山文部科学大臣が「教育勅語」について発言したニュースが物議を醸しています。
「教育勅語」関連で言いますと、「森友学園」が運営する幼稚園で、園児に「教育勅語」を暗唱させていることが明らかになり話題となりましたね。
今回は教育勅語について簡単にご紹介します。
物議を醸している柴山文科相のニュース概要
初入閣の柴山文科相、教育勅語“普遍性持つ部分ある”初入閣した柴山昌彦文部科学大臣は就任会見で、戦前の教育で使われた教育勅語について、「アレンジした形で、今の道徳などに使える分野があり、普遍性を持っている部分がある」などと述べました。 「(教育勅語を)アレンジをした形で、今の例えば道徳等に使うことができる分野は、私は十分にあるという意味では、普遍性を持っている部分が見て取れる」(柴山昌彦文科相) 柴山大臣はさらに、「同胞を大事にするなどの基本的な内容について現代的にアレンジして教えていこうという動きがあり、検討に値する」とも話しました。教育勅語については、政府が去年、教材として使うことを否定しない内容の答弁書を閣議決定し、野党や研究者らが「戦前回帰だ」などと批判していました。(03日01:31)
引用:Yahoo!JAPANニュース
ニュースの概要
- 物議を醸しているのは、教育勅語について発言した柴山文部科学大臣(初入閣)
- 「現代風に解釈され、あるいはアレンジした形で、今の道徳などに使える分野があり、普遍性を持っている部分がある」と発言
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野党や研究者から「戦前回帰だ」と批判を受ける
Twitterの反応
教育勅語にいいこところもあったってのはナチスにいいところがあったというのと同じことだ!っていってる人いたけどナチスにもいいとこはあったでしょ。あったから民主的に政権取れたわけでいいところがあったということすら言うのは間違いだという教条主義じゃ歴史の話なんてできねぇだろ。
— もへもへ (@gerogeroR) 2018年10月3日
教育勅語の何がアカンのかわからない人が結構いるよね。アレは天皇主権の国で国民が天皇のために命を捧げるための教育方針なのでまず前提からしてダメなんだ。「ナチスはいいこともやった」くらいダメな言説だよ https://t.co/YeVij4nHZL
— Simon_Sin (@Simon_Sin) 2018年10月3日
久々に報ステ見たけど、古舘いなくなっても相変わらずの偏向報道やなぁ。自分たちに都合のいい部分だけ切り取って放送するような中立性の欠けたメディアは要らない。事実が良いか悪いかを決めるのは個人の見解次第。結論→教育勅語の良い部分を取るのはいいが、その言葉を使う柴山は大臣として厳しい。
— ゆきみる❄ (@yukimiru_0402) 2018年10月3日
そもそも教育勅語とは?
まず、勅語とは、天皇が国民に対し、意思表示のために発する言葉のことです。
教育勅語(教育ニ関スル勅語)とは、国民の教育の基本方針を示した勅語(明治天皇の言葉)です。
【教育勅語の口語文訳】天皇(明治天皇)ご自身がお考えになるに、天照大神以あまてらすおおみかみ来の天皇の御先祖たちが我が日本を建国するにさいし、その規模は広大で、いつまでもその基礎が揺ぐことのないようにゆるされ、さらに、御先祖たちは身をつつしみ、国民をたいせつにして、後の徳政のお手本を示された。天皇の臣民である日本国民は、いつの時代も忠孝をつくし、国民が心を一つにしてその美徳を発揮してきたこと、これこそ我が国体(天皇制社会)のもっともすぐれた点であり、教育の大もともここに根ざしていなければならない。お前たち臣民(児童・生徒)は、父母に孝行し、兄弟は仲良く、夫婦も仲睦じく、友人とは信頼しあい、礼儀を守り、むつまみずからは身をつつしみ、人びとには博愛の心で親切にし、学業に励み、仕事を身につけ、さらに知識をひろめ才能をみはげがき、人格を高め、すすんで公共の利益の増進を図り、社会のためになる仕事をし、いつも憲法を大事にし、法律を守り、ひとたび国家の一大事(戦争)になれば、勇気をふるいたて身も心もお国(天皇陛下)のために捧げることで、天にも地にも尽きるはずのない天皇陛下の御運勢が栄えるようにお助けしなければならない。こうすることは、単に天皇の忠良な臣民として行動するというだけのものではなく、同時に、お前たちの祖先が残したすぐれた点を継承し、それをほめたたえることにもなるのだから。このような教えに従うことは、まさしく我が天皇の祖先たちが残されたおさとしで、皇室の子孫も臣民もともに守るべきものであり、之を過去現在のどの時代に当てはめても間これ違っていないし、国の内外、世界中に当てはめても誤りではない。自分(天皇)は、お前たち臣民たちとともに、このことを自分自身によくいい聞かせ、その教えを守り、君臣一体となってその徳をより高めたいと思う。明治二十三年十月三十日御名(明治天皇、睦仁)
御璽(天皇の印)引用:高嶋伸欣『教育勅語と学校教育』(岩波ブックレット)
戦後に教育勅語は廃止されました
全大教時報の中で、名古屋大学大学院の石井准教授が記載した内容より引用です。
戦後改革では、この教育勅語は復活することができなかった。当たり前のことです。1947年に日本国憲法と教育基本法が制定されますが、1948年6月19日には衆議院で教育勅語の排除決議、参議院では教育勅語の失効確認決議がされました。戦争への反省と悔恨を土台に「平和で民主的な国づくり」を基調とする憲法と教育基本法のもとでは、この教育勅語は使うことができないという判断がなされたからです。
したがって、戦後に廃止された教育勅語を、現在の授業で使うのはどうなんだと言うのが、今回のニュースの注目すべき点のようですね。
教育勅語を道徳で使用するのか、今後の動向が注目されますね。
WRITTEN BY
りっすん@英語教師
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