【2030年】教育が変わる【アンドロイド教師の誕生】
最近、コチラの本を読みました。
これを読んで、メッチャ影響されています。将来への考え方も、自分の行動も変わりました。
とても興味深い内容だったので、今回は『2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ』で紹介されていた「教育の未来」について簡単に紹介します。
本書の内容を3分程度で読めるようにまとめたので、ぜひご覧ください。
- 現在の教育は大失敗
- アンドロイド教師の誕生
- 教育の未来:学校はこう変わる【テクノロジー×教育】
- その他の読みどころ
①現在の教育は大失敗
本書では冒頭に、「なぜ現在の教育は失敗なのか?」について触れています。
理由は、次の通りです。
- 現在の教育システムは18世紀半ばに作られた制度がそのまま
- その当時の社会は、「工場生産」がメイン
- 子供たちが将来工場で働けるように、上の命令を聞くように教育
日本では、1学級に35~40人程度を詰め込んでいます。(これがひと昔前では、高校で1学級45人も入っていたので驚きです)
始業のベルを合図に、教室を移動し、決められた時間の中で勉強します。これはまさに、工場で働くことを前提にしたシステムです。
授業は、教師が生徒に知識を入れ込む一方通行型がほとんどで、教壇に立つ教師の言うことは絶対に従わなければいけません。
そして、子供たちが社会適合者になっているかを確認するために、時々「テスト」を実施して品質管理を徹底します。
「教師1:生徒40の授業」「一方通行型授業」「詰め込み式」
これは、今の教育現場でも行われています。
品質管理が招いた失敗
「徹底した品質管理」により、次のような問題が起こります。
- 1人の教師がテストのための授業を実施しなければならない
- テストは子供たちの限られた範囲での能力しか測れない
➡︎ 子供たちの「標準化」が加速
今でも、教師が35~40人規模に対して授業をするとき、授業の難易度を「中レベルの生徒が理解できる」ように設定しますよね。
すると、授業についていけない生徒(下レベル)と問題をあっという間に解いて暇をする生徒(上レベル)を生み出すことになります。
しかし、教師が1人ということもあり、現状この問題を打開する手段がないので、全生徒にこの「中レベル」を押し付けることになってしまいます。
授業内容も「中レベル」。テストも「中レベル」。
結果、下レベルの子供たちも上レベルの子供たちも、「標準レベル」に調整されてしまう。
これが今の教育システムの問題点なのです。
現在の教育システムは、18世紀半ばに作られたものであり、昔のような「生産社会」には適しているが、社会が激変している今の時代には不適切な制度である。
②アンドロイド教師の誕生
激変する社会を生き抜くには、個人の良さを伸ばしていく必要があります。
よって、これからは個々に合った教育が必要です。しかし、世界的に教師不足が加速する中でこの問題を解決するのは大変難しいです。
そこで登場するのが、テクノロジーです。
子供たちは驚異のスピードでタブレットを使いこなす
本書で紹介されている実践例を紹介します。
読み書きできない、タブレットを見たこともない子供たちにタブレットを与える
➡︎ すぐに箱をあけ、電源を入れる
➡︎ 5日後、平均47個のアプリを使いこなせるように
➡︎ 2週間後、ABCの歌を歌えるように
➡︎ 5ヶ月後、アンドロイドをハッキング
この実験によると、読み書きができない子供たちが、あっという間にタブレットを使いこなせるようになり、タブレットを使って基本的学習をすることができるというのです。
「子供たちにタブレットを与えれば、読み書きができなくても、コンピュータ・リテラシーを身につけることができ、それを駆使して、読み書くができるようになるまで勉強することが可能」ということになります。
これは個人的感想ですが、日本でも、1〜3歳児が自分の力だけでYouTubeを開き、広告が出てきたらスキップボタンを押し、オススメ動画一覧をスクロールして、自分の興味を引いた動画をタップする。そんな光景を見たりしますから、エチオピアの例も驚くべきことではないのかもしれませんね。
なお、本書ではもう1つの例として、2017年のタンザニアの例が挙げられていますが、ここでは割愛します。
教育を受けられない地域では、タブレットのようなハイテク機器が教師の代わりとなり得る。テクノロジーを使えば、子供たちが自分自身で学べる環境を整えることができ、一人ひとりに合ったニーズ(レベル)にも応えることが可能になる。
※本書では、教師の仕事がアンドロイドによって奪われるとは言っておらず、あくまでも教育の手助け的存在になり得ると言っています。ですが、これからテクノロジーがどんどん発展していけば、もしかしたらAIロボットが教壇に立つことになるのかもしれませんね。
③教育の未来:学校はこう変わる【テクノロジー×教育】
今あるテクノロジーが教育に使われるようになると、何が起きるのでしょうか?
いつでもピラミッドツアーが可能になる
海外に渡航するのはお金もかかるしリスクが伴います。
ですが、VR(仮想現実)を使うことでいつでもどこへでも訪れることが可能になります。
現代では3D技術が発展しているので、3Dレーザーでスキャニングしたピラミッドの内部をクラスメイトと一緒に探検することが可能になります。
当然、歴史的場所を散歩することだって可能です。
歴史の登場人物との会話できる
ホログラフィーで、VR内に登場する歴史上の人物と会話ができるようになります。
もしかしたら、仮想現実で歴史的戦場に訪れて、本陣で待機している織田信長から直接歴史の話を聞くことができるようになるかもしれません。
AIが学習プログラムを提供
過去の勉強履歴、質問履歴、ネットでの検索履歴、現在の感情。これらの情報から、AIが今最善の学習内容を提供するようになります。
AIのすごいところは、自分だけではなく、他の人々の勉強履歴や検索履歴、感情のデータを全て持っているところです。
これによって、たとえば「英語を勉強して、疲れて少し気分が落ち込んでいる人は、次に数学を勉強する傾向がある」といったようなデータを何兆通りも持っていて、その中から一瞬で判断し自分に提供してくれるようになる訳です。
当然、超有名学校に合格した人の勉強方法なども記憶しているので、本人が望めば東大合格式勉強法なんてことをAIに準備させることも可能になります。
結論:テクノロジーは無限の可能性
これまでに述べてきた話は、遠い未来の話ではなく、もうすぐそこまできています。
実際に、違う分野(建築・医療・物流界など)では既に今あるテクノロジーが活躍して、革新的な変化起こっています。
テクノロジーによって教育界が変わるのも、時間の問題です。
④その他の読みどころ
と、いうことで。
本書で紹介されている内容をざっくりと紹介させていただきましたが、実は教育関係以外の話もとても興味深いんです!
- 「空飛ぶ車」は現実になる
- ロサンゼルスからシドニーまで30分
- 3Dプリンターで1軒屋を建築
- 「老化」は克服できる
これらの変化は実際に今でも起きていて、私も知らない事ばかりでした。
本書の話をHRでもよく話しますが、生徒たちも目をまん丸くして話を聞いてくれます。
ぜひ実際に手にとって読んでみてください(^^)!! 間違いなく自分の視野が広がり、教育現場でもそれを生かせると約束します!
WRITTEN BY
りっすん@英語教師
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