【脱・訳読式!】オールイングリッシュ授業の方法【ポイントを解説】
毎日英語オンリーで授業をするよう心がけてから6年。
最近では50分授業を英語だけでも難なく乗り切れるようになりました。
今回は、英語授業でお困りな方に向けて、「オールイングリッシュ授業の方法・ポイント」について、紹介したいと思います。
- オールイングリッシュ授業に挑戦したい人
- 訳読式授業から抜け出したい人
- 4月から自分の英語授業を変えたいと思っている人
この記事は3分程度で読み終わります。 これを読めば、オールイングリッシュ授業のコツをつかめるはずですので、ぜひ最後までお付き合いください。
- オールイングリッシュ授業の方法【ポイント2つ】
- 訳読式授業から抜け出す方法【最強の1冊】
❶ オールイングリッシュ授業の方法【ポイント2つ】
結論から言うと、ポイントは次の2点です。
① 初めから「全部英語で」を捨てる
② 授業スタイルを変える
それぞれについて説明します。
① 初めから「全部英語で」を捨てる
いきなり矛盾していることを言っているようですが…
完全に日本語から離脱する
というのは不可能に近いです。
プリントの指示文、本文和訳の配布、文法の解説など… むしろ日本語の方が「効果的」に指導できる場面があります。
とにかくやってみて、トライ&エラーを繰り返すことが大切でして、細かい部分まで「全部英語で!」なんて考えていると、授業ができなくなってしまいます。
徐々に英語を増やしていくという考え方
「英語オンリーで授業をした経験がない」
「オールイングリッシュに慣れていない」
そんな方が、いきなり50分の授業を英語で進めようとすると失敗します。そして、2度とオールイングリッシュ授業をしようとは思わなくなります。
慣れるまでは日本語でOK
ぶっちゃけ、いきなりオールイングリッシュの授業に切り替えるのは、超ハードです。
なので、慣れるまでは日本語も交えながら授業を進めて全然OK。
まずは「あいさつ」「指示」から英語に!
比較的簡単なところから、英語に変えていきましょう。
- 授業開始・終了のあいさつ
- 授業中の指示
コチラには、英語で指示するための例文が取り上げられています。
ここで紹介されている英文を参考にして、できるところから英語に変えていけばOKです。
そこから、自分なりの授業パターン(流れ)を作っていきましょう。たとえば私の場合、いつもこんな流れで授業を始めています。
Hello, everyone! How’s it going today?
(皆さん、ごきげんよう!調子はどうですか?)
Now, I will take attendance. When your name is called, please say “Yes” or “Here.”
(これから出欠をとります。名前が呼ばれたら「はい」か「ここです」と言ってください。) etc…
Okay, let’s start today’s class.
(それじゃ、授業を始めましょう)
パターンができれば、それに当てはめて毎回授業するだけで済むので、負担も軽くなります。
最初は苦労しますし、準備に時間がかかりますが、時間が経つにつれて授業が驚くほど苦じゃなくなってくるはずです。
- まずは「あいさつ」「指示」を英語に変える
- 英語の流れをパターン化する
- 必要があれば日本語で説明してOK
② 授業スタイルを変える
オールイングリッシュ授業ができない理由に、今の授業スタイルに問題がある可能性があります。
例えば… ①黒板に英文を書く➡︎②生徒に和訳を言わせる
このような授業では、教師も生徒も英語を発する余地がありません。
つまり、訳読式授業では、一向にオールイングリッシュ授業ができないということです。
訳読式授業から脱するべし
方法は簡単です。ポイントは次の通り。
① 勇気を持つ
② 授業モデルをパクる
個人的な見解ですが…
教員の多くはプライドが高く、自分の慣れている授業スタイルに固執しがちだと思います。
オールイングリッシュのコツは、自分が慣れ親しんだ授業スタイルから、変わろうとする勇気を持つこと。そしてプライドを捨て、授業モデルをパクること。
これができれば、明日から誰でもオールイングリッシュ授業をすることができます。
❷ 訳読式授業から抜け出す方法【最強の1冊】
さて、訳読式から抜け出す方法は、次の通りです。
① 日本語を使わなくてもいい授業展開を考える
② 教師の説明を減らし、生徒の活動を増やす
③ 気づいたら英語を「読んでる・書いてる・聞いてる・話している」という授業展開にする
これだけです。
しかし、1から自分で授業を考えると、なかなかアイディアが出てこないですので、初めはオールイングリッシュ授業をパクることから始めましょう。
そこで、オールイングリッシュ授業の展開方法を何パターンもパクることができる、オススメ本を紹介します。
この本の良い点は、次の通りです。
- 誰でもオールイングリッシュ授業を始められる
- 教員が悩みそうな問題点を解消してくれる
では、本書の内容を簡単に紹介します。
綿密に考えられた3つのモデル
本書では、オールイングリッシュ授業の展開方法が3つ紹介されています。
どれも共通点として…
- どんな先生にも採用してもらえる「授業モデル」
- 授業準備が少なくて済む
- シンプルで生徒にもわかりやすい
- 生徒に英語を使わせる定着活動が多い
が挙げられます。
どのモデルも取っ付きやすく、誰でも難なく始められるというのがポイントです。
また、各授業モデルを組み合わせることによって、さまざまな授業パターンを展開することができるのも魅力的!!
小学校・中学校・高校の英語授業にも導入可能
どんなレベルに対しても、対応可能な授業モデルです。
どのカテゴリーの授業でも、すぐに導入することができます。
プリントの作成例を紹介
オールイングリッシュ授業を始めるにあたって、「プリントはどう作成すればいいの?」という悩みにぶつかると思いますが…
本書では、プリントの作成例まで解説しています。
授業の流れをさえぎらず、かつ生徒の言語活動を促すようなプリント作成例が盛り沢山。
ぶっちゃけ、プリントをどう使うのか解説を読んで、そのままパクってしまえばOKです。私も、すぐにパクって授業に採用しました。
定期テストの作成例を紹介
もう1つ、現場の教員を悩ませることとして、定期テストの作成が挙げられます。
「定期テスト=授業の確認テスト」ですので…
原則、授業で教えたことをテストで問わなければなりません。
もしオールイングリッシュで授業を展開した場合、定期テストも全部英語にしなければいけない?と考える人も当然いますよね。
ですが、この点についてもしっかりと説明をしてくれています。
効果的な定期テストを考案しているので、これもパクるだけでOK。まずはスタイルをパクって、そこからオリジナリティーを出していきましょう。
本書のデメリット
ここまで、本書の良い点ばかりを挙げましたが、デメリットとなる面についても紹介します。
① 評価方法が曖昧
教師は、生徒の授業での様子を評価し、成績に加えなければなりません。
本書で紹介されている言語活動の評価方法については、詳しく言及されていません。
訳読式授業なら… 「小テスト」「ノート提出」などをさせれば、評価が簡単に出せますよね。
「点数が低い + ノートを取っていない ➡︎ 授業を聞いていない ➡︎ 評価を下げる」
評価をつけるには、いたって普通な流れかと思います。
ですがオールイングリッシュのように、言語活動がメインですと… 「生徒に言語活動をさせる ➡︎ どこをどう評価する?」という悩みにぶつかります。
「何がどこまでできれば高評価なのか」
担当する先生たちが、自分たちで評価基準を作らなくてはならないので、手間がかかります。
② どうしても日本語に触れる機会が出てしまう
「プリントの内容を全部英語にしたい!」
「文法の解説も全部英語でしたい!」
このように思っている人には、この参考書は向かないかもしれません。
本書で紹介されているオールイングリッシュの授業モデルには、どうしても日本語に触れる瞬間があります。(例えば、和訳プリントとか)
あくまで、「授業の流れを英語化にする」「訳読式から、生徒の言語活動をメインにする」ための方法が紹介がされているだけでして…
授業中、一切日本語に触れさせたくないと考えている場合、本書をあまりオススメできないかもです。
それでも読む価値あり
少々デメリットもありますが、「英語の授業は英語で!」と考えている人には参考になることが多い本だと思います。
「将来はプリントも文法解説も全部英語で!」
と考えている人たちも、まずは本書で紹介されている授業モデルを読んでみてください。参考になる部分が必ずあるはずです!!
この春休み中、自分の授業スタイルを見直すチャンスです。ぜひ、購入を検討してみてください。
WRITTEN BY
りっすん@英語教師
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